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インフルエンサーのファンの熱量をブランドに転化!バカルディ ジャパンが実施したインフルエンサー施策とは?
奥村 龍太郎(おくむら りょうたろう)さん
バカルディ ジャパン株式会社
マーケティング部
ブランドマネージャー
林 愛子(はやし あいこ)
THECOO株式会社
法人セールス事業本部 インフルエンサー事業部
THECOOのインフルエンサーマーケティングで成果をあげたクライアント様に、その実態を伺うインタビュー・シリーズ。
今回はモヒートでお馴染みのバカルディ ジャパンさんにご依頼いただき実施した施策について、バカルディ ジャパンのご担当者、奥村様と、本件を担当した弊社の林にインタビュー。その具体的な内容と特色、さらにその成果についてご紹介致します。
※本インタビューは2020年6月に実施されたものであり、ソーシャルディスタンスに配慮した上で実施しております。
まずはお二人の担当されているお仕事の内容ついてお伺いさせてください。
バカルディさんといえばモヒートと言ったイメージがありますが、奥村さんはどういったお仕事をされているのでしょうか?
奥村さん
私は現在、バカルディ ジャパンにて日本でのバカルディブランドに関わるマーケティング責任者を務めています。バカルディ及びラムのブランドの最終責任者として、広報やマーケティング、PRを通して、ブランド構築を行っています。
次に林さんのお仕事についてお伺いさせてください。
林
私はインフルエンサーマーケティングの企画・進行をメインに担当してます。最近ではインフルエンサーマーケティングに拘らず、デジタル広告・イベント等の幅広いジャンルでクライアント様の課題を解決するお手伝いをしています。
そんなお二人が今回の取り組みを行うまでの経緯を伺ってもよろしいでしょうか?
奥村さん
最初のきっかけは私が前職時代からお付き合いしている方からのご紹介でした。ブランドのマネジメントをしつつ、PRを考えなければならなかった当時、フォロワーの多い人をフックに認知を獲得するありきたりな手法ではつまらないと思っていました。そんな中、インフルエンサーマーケティングに対して知見があって、弊社に合いそうな会社があると聞いてご紹介いただいたのが林さんでした。
ファンコミュニティを最大限活用させたインフルエンサー施策
今回インフルエンサー施策を行うに至った背景はどういったものだったのでしょうか?
奥村さん
弊社ではもともとインフルエンサーマーケティング含め、デジタルマーケティングには積極的に取り組んでいました。ターゲットに効率良くバカルディをリーチさせるには、デジタルが適していると考えています。
そんな中、林さんからインフルエンサーが単純に商品を紹介するタイアップ企画ではなく、インフルエンサーと彼・彼女らのファンコミュニティを活用した施策があるとご提案いただき、とても面白いと思いました。
林
弊社では、toB向けのインフルエンサーマーケティングだけではなく、インフルエンサーやタレントなどファンを持つ個人や企業が自身のファンコミュニティを形成できるFaniconというサービスも展開しています。具体的には、タレントやインフルエンサーの活動を、コアなファンと一緒に盛り上げていく会員制コミュニティとなっており、インフルエンサーからの一方的な発信だけではなく、インフルエンサーとファン、ファン同士がコミュニケーションを図ることができます。
ですので、この資産と経験を活かし、「企業」と「インフルエンサー」と「彼らのファン」を繋ぐ施策として、Faniconを活用したインフルエンサー施策を今回はご提案致しました。
奥村さんはインフルエンサーマーケティングとファンコミュニティを絡めた施策のどういった点が面白いと思ったんでしょうか?
奥村さん
最初は新しい手法だなと感じ、興味を持ちました。
さらに施策の具体的な内容まで詰めていくと、熱量が高いファンを抱えている有名人やインフルエンサーと、消費者との深いエンゲージメント・深い体験を求めている我々と非常に相性が良いと感じました。
そもそも今バカルディとして、モヒートの飲用率が下がっていることに課題を感じていました。
モヒートの認知自体は充分あるのですが、飲用頻度が下がっていたのです。その原因を突き詰めていくと、消費者が美味しいモヒートに出会っていないということが分かりました。具体的には、居酒屋で提供されるモヒートや自宅で作るモヒートの作り方が正しくないが故に、「モヒートは美味しくない」といったネガティブなイメージを抱かれてしまっている部分が少なからずありました。
そこで、美味しいモヒートを一人でも多くの人に体験してもらうべく、美味しいモヒートの作り方を発信する「マイモヒート」というプログラムを実施しておりました。消費者にダイレクトにモヒートの作り方を教えていこうと考えていた弊社にとって、消費者と深いエンゲージメントを築くことができるファンコミュニティを絡めた施策は非常に魅力的に感じました。
インフルエンサーとの体験を通じて、ファンの熱量を最大化
Faniconを使って実際にどのような施策を実施したのですか?
奥村さん
インフルエンサーに対してバカルディがスポンサードする形で、コミュニティ内でインフルエンサーによるモヒート作りのLive配信と、インフルエンサーとファンのオンライン飲み会の施策を実施しました。 Live配信では、インフルエンサーが美味しいモヒートの作り方を学びながら、実際にモヒートを作り、ファンはその様子をリアルタイムで視聴します。 またオンライン飲み会では、抽選で当選した方を対象に、Zoomでインフルエンサーの方とのオンライン飲み会を開催しました。
林
奥村さん自身にも美味しいモヒートの作り方を教える塾長としてLive配信に出演いただいて、インフルエンサーに実際にモヒートの作り方をレクチャーしていただいたりもしました。 モヒートを作るインフルエンサーと作り方をレクチャーする塾長の姿をファンのみなさんが暖かく応援し、企業側・インフルエンサー・ファンの3者が一体となる素晴らしい空間になったと思っています。
今回起用したインフルエンサーはどういう基準で選定したんですか?
奥村さん
バカルディのターゲット層と合うファンを持つ、かつインフルエンサー自身もお酒が好きな人を起用しました。どちらか一方の条件が欠けてもいけないと思い、林さんと相談を重ね、かなり時間をかけ妥協せずに選定しました。
林
商材とインフルエンサーのイメージが合っていても、ファン層がリーチしたい層でなければ意味がありません。インフルエンサーのファン層の年齢、どんな人が多いかまで考えることが重要だと思います。
またお酒が好きなインフルエンサーを起用したことで、インフルエンサーのブランドへの熱量がファンの皆さんにも伝わりました。 結果、コアファンの方々のインフルエンサーへの熱量がブランドに転化し、大変大きな反響がありました。
インフルエンサーへの熱量を起点にブランドへの熱量を構築
ブランドに熱量が転化し大きな反響があったとのことですが、実際にどのような反響がありましたか?
奥村さん
モヒート作りのLive配信では、ファンの方々からモヒートに対する質問が多く飛び交いました。さらに実際に自分も作ってみようと購入してくださったり、SNS等でシェアする様子も多く見受けられました。
オンライン飲み会においても同様に、オンライン飲み会に備えて実際に商品を購入してくださる方が大多数でした。また、事前にLive配信を通じてモヒートの美味しい作り方をレクチャー していたことで、皆さん正しい作り方で実際に作ってくださり、「美味しい」といったお声をたくさんいただきました。
林
単純なインフルエンサーによる商品紹介ですと、「〇〇ちゃん可愛い!」「その服どこで買ったの?」等といった商材とは全く関係のないコメントが寄せられることも度々あります。
ですが、「美味しいモヒートの作り方を知って欲しい」というブランド側の想いをインフルエンサー自身が理解し、共にファンの方々に届けてくれたことが、今回の成功の鍵の1つだったと考えています。 そういったインフルエンサーの想いを受け取ったファンの皆さんが、ブランドや商品、ブランドの中の人に対しても愛着を持ってくださったと思います。
奥村さん
ブランドに愛着を持ってくださったことが、SNSでシェアされたことにも繋がっていると思います。コミュニティ内だけの施策になってしまうと、リーチが弱く内輪な施策になってしまいます。ですが、ファンのインフルエンサーへの熱量がブランドに転化したことで、バカルディを好きになってくれ、SNSでもファンに自発的にシェア・発信してもらうことに成功したと感じています。
林
インフルエンサーと彼らのコミュニティを活用した施策は、ファンへ効果的に訴求することはもちろん、彼らをどのように動かすかまで考えて設計することが重要だと考えています。 今回の施策は、インフルエンサーへのファンの熱量・インフルエンサーのブランドへの熱量から、インフルエンサーのファンがブランドのファンになってくれました。 従来の単なるインフルエンサーマーケティングではなく、インフルエンサーマーケティングとファンコミュニティマーケティングを融合したことで実現できた施策だったと考えています。
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