様々な分野でのオンライン化が進むなか、広告活動をするには「インターネット広告」が欠かせない状況です。インターネット広告費の成長率は2023年も増加傾向であると予想されています。
インターネット広告に取り組む企業が増えるなか、従来のインターネット広告と、インフルエンサーマーケティングにはどのような違いがあるのでしょうか。
目次
インフルエンサーマーケティングとインターネット広告の違い
1. 信頼性
日本インタラクティブ広告協会（JIAA）の調査によると、91％のインターネットユーザーが、広告の必要性への理解や、受容する意識が非常に高いことが明らかになりました。
しかしながら、インターネット広告は「しつこい/不快」「邪魔な/煩わしい/うっとうしい」がいずれも30％前後、半数以上のユーザーが「広告表示のされかた」に対して嫌悪感を抱いており、これまでのインターネット広告はネガティブな印象を持たれてます。
対して、インフルエンサーから発信されるPR（タイアップ）投稿を見た時に、普段の投稿と比較して商品・サービスに対する信頼性が「高まる」「変わらない」と答えた人は、60%近くに上っています。
インフルエンサーのファンは価値観やライフスタイルといった観点、インフルエンサーの体験・境遇などに同じ「人」として共感しファンになっています。インフルエンサーが発信することで納得感が強く、広告であっても受け入れられやすいといえます。
2. クリエイティブ内容
投稿されるクリエイティブは、目に見えてわかりやすい違いです。インターネット広告では、その商品のメリットやアピールポイントを盛り込んで、ブランド目線で発信されます。
インフルエンサーマーケティングのタイアップ投稿では、第三者目線で「私はこの商品のここが良いと思った」「私はこんな風に使ってます」などインフルエンサー自身の実体験を発信します。この第三者目線であるという点も、前述の信頼性につながっています。
3. 消費者行動モデルと広告
消費者行動モデルと広告サービスを照らし合わせた時に、リスティングはコンバージョン獲得に、ディスプレイは認知や潜在層へのリーチなど、ある程度の得意領域があります。
しかし、インフルエンサーマーケティングは、施策内容やキャスティングによって消費者行動全体をカバーできる自由さがあります。タイアップ投稿が代表的ですが、他にもギフティングやイベント、SNSキャンペーンなど様々な手法があります。
4. ターゲティング
インターネット広告は媒体がもつデータから、興味関心やインターネット上の行動からシステムによるデータドリブンなターゲティングが可能です。その精度は日々あがっていますが、パーソナルな部分のターゲットはまだこれからといえます。
対して、インフルエンサーマーケティングにおけるターゲティングは、いわゆるキャスティングが該当します。どんなファンが多いのか、どんな投稿スタイルなのか、本人のライフスタイルや価値観など、データだけでは難しい「どんな人か」といったターゲットが可能です。
5. 予算感
インターネット広告の予算は、自分で上限を決められる運用型や、インプレッション保証で最低出稿金額があるものなど様々です。インフルエンサーマーケティングも同じく、起用するインフルエンサーや内容によって変動します。
インフルエンサーマーケティングで難しいのは、その予算幅が広すぎてイメージが掴みづらいところかと思います。
もちろんインフルエンサー個々に価格は異なりますし、さらに施策内容やスケジュール、プラットフォームなど、変動要素も多く存在します。そのため一般的な相場から大きく異るケースもよく見受けられます。自社の広告予算でどのくらいの事ができるのか、まずは問い合わせてみることをおすすめします。
6. 施策実施までのスピード感
施策実施するにあたってのスピード感は、インターネット広告の方が早いでしょう。システムでコントロールできる部分が多いため、広告によっては数時間もあれば出稿を開始できます。
対してインフルエンサーマーケティングは、すべて人によって進んでいくため、投稿がされるまでそれなりのスケジュールが必要です。例えばYouTubeのタイアップ投稿であれば、およそ1.5〜2ヶ月は必要です。
7. 効果測定
最近ではCookie問題がありますが、それでもインターネット広告は管理画面上に表示される情報項目が多くあります。さらに、サイト内にタグを埋め込むことで取得可能な情報範囲が増えるため、効果測定や分析をするハードルはそれほど高くありません。
しかしインフルエンサーマーケティングは、直接的な効果測定は難しいです。
まず、投稿インサイトはインフルエンサー本人しか見られません。インフルエンサー側から情報提供をしてもらえるケースもありますが、それでも他投稿と比較してどうだったかといった詳細な分析は難しいでしょう。
さらに投稿内のリンククリック数などで計測しようにも、投稿をみた直後にリンクをクリックするといった直接的な行動は、あくまで全体のごく一部となる傾向があります。実際には、検索エンジンで検索したり、外部の通販サイトや比較サイトなどで商品を探しに行ったりすることが考えられ、直接的に計測する難しさがあります。計測の難しさを踏まえ、あらかじめ見るべきKPIを設定しておくのが良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。インターネット広告は、手法も媒体も膨大にあるため、普段利用している広告との違いはどこかという観点からみると理解しやすいのではないでしょうか。
インフルエンサーマーケティングを実施する企業が増えていますが、まだまだ成長途中のマーケティング手法です。THECOOでは年間2,000件を超える案件実績から、はじめての方でも安心してお取り組みいただけます。実施ご検討の際はお気軽にご相談ください。