SNSマーケティングに取り組む企業にとって、インフルエンサーマーケティングは一般的なマーケティング手法となってきました。

消費者のSNS利用率の増加や購買行動の変化などで注目がされるインフルエンサーマーケティングですが、消費者にとってもインフルエンサーによるPRは一般的になりつつあります。では、広告であるPR投稿に対して消費者はどのような印象を抱いているのでしょうか。

 

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インフルエンサーマーケティングを実施することで期待できる効果は、企業のフェーズにもよりますが、ブランドや商品を認知してもらったり、瞬間的な熱量で購買をしてもらったりなどさまざまです。

消費者に近い存在だからこそ、インフルエンサーが発する言葉やコンテンツは広告であっても届きやすいというメリットがあります。また、それによって大きな態度変容を引き起こし、認知から購入まで一気に消費者フェーズが進むこともあります。

 

PR投稿を消費者はどのように受け止めているのか

SNSではブランド信頼度が直接的な購買行動に結びつくと言われています。

Edelmanの調査では、購入者のおよそ60%がブランドに高い信頼を寄せていることが分かります。

しかしながら、広告、特にインターネット広告に対する信頼度は、他広告メディアと比較して低い状態が続いています。理由として「しつこい/不快」「邪魔/煩わしい/うっとうしい」などが上位となっており、消費者のタイミングを無視した広告や、UI/UXが不親切な広告が増えたことによる影響と言えます。

出典:JIAA「2022年インターネット広告に関するユーザー意識調査「定量調査」結果

 

では、インフルエンサーマーケティングも広告であることに変わりありませんが、消費者はどのような印象を抱いているのでしょうか。

 

ブランドへの信頼度は「変わらない」「信頼度が高まる」は約80%

出典:THECOO調べ「PR投稿におけるブランドイメージに関する調査」

 

上記は「タイアップ投稿によってそのブランドの信頼度が変わるか」という質問を全国の男女1000名にアンケートをした結果です。どの年代も「変わらない」との回答が半数を超えており、「高まる」「低くなる」の回答は年代によって特徴が出ている状態です。

特にインフルエンサーマーケティングと相性の良い若年層ほど好意的に受け取る傾向があり、ブランドへの信頼につながる可能性が高いと言えます。

 

出典:THECOO調べ「PR投稿におけるブランドイメージに関する調査

 

理由については「信頼しているインフルエンサーが紹介するものだから」が最も高く、インフルエンサーへの信頼を通じて好印象を抱いていることが伺えます。

このように、広告でありながらもインフルエンサーを通じて発信をすることで、情報を好意的に届けられるほか、ブランドイメージに好印象を与えたり、購入までの大きな態度変容を促したりといったことが期待できる施策となります。

 

インフルエンサーを通じたブランドへの信頼度を活用するには

インフルエンサーを通じたPR広告は消費者に受け入れられやすいことがわかりました。

しかし、ブランドに対して好意的なイメージを持っていたとしても、そのままでは購買に繋がらないどころか、瞬時に忘れ去られてしまいます。

出典:THECOO調べ「PR投稿におけるブランドイメージに関する調査
出典:THECOO調べ「PR投稿におけるブランドイメージに関する調査

 

PR投稿がきっかけで公式アカウントをフォローした経験があるのは20〜35%ほどにとどまります。ブランドや商品が気になって検索をしウェブサイトに訪れてくれたとしても、インフルエンサーの規模や起用人数によってノイズ程度のトラフィックとなる場合も少なくありません。

このように、ブランドに対して好意的なイメージを持ったとしてもアクションに移さずにいる消費者も一定数います。

 

だからこそ、PR投稿を実施して終わりではなく、SNSマーケティングやその他マーケティング施策などを活用し、消費者とコミュニケーションを継続的に行う必要があります。

 

それでは、具体的にどのようなことができるのでしょうか。

 

公式アカウントでのコミュニケーション

はじめに取り組みやすいものとしては、やはり公式SNSアカウントを使ったコミュニケーションです。

タイアップ投稿に対してのいいねやコメント、リポストはもちろん、定期的にPRを行ってくれるインフルエンサーやギフティング投稿をしてくれたインフルエンサーをフォローする、などは始めやすいでしょう。

これらはインフルエンサーマーケティングにかかわらず、UGC増加施策としても有効です。

 
 
 
 
 
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またフォローのきっかけを作るために、インフルエンサー施策と連動したSNSキャンペーンを開催するのも良いでしょう。フォローをしてもらうことで、今後消費者と直接コミュニケーションがとれるようにするのも重要です。

 

デジタル広告の活用

別途費用が発生する場合がありますが、投稿の二次利用は比較的セットで行われるケースが多いです。投稿の二次利用とは、インフルエンサーが投稿したクリエイティブや投稿そのものを活用する方法です。

出典:Meta
出典:Bytedance

二次利用の活用方法はさまざまで、自社のアカウントから紹介付きで新規に投稿をする手法や、第三者配信と呼ばれる投稿そのものをSNS広告で活用する手法、他にもウェブサイトへの掲載や、店頭サイネージとしてクリエイティブを活用する手法などです。

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ブランドに対する信頼度と他広告メディアでの接触をクロス集計したところ、タイアップ後にブランドの広告をSNSや他メディアでも見た人の方がブランドの信頼度は高くなる傾向が見られました。

インフルエンサーを起用した広告には、信頼度への影響もあることが伺えます。

出典:「PR投稿におけるブランドイメージに関する調査」

 

インフルエンサーの継続起用

インフルエンサーマーケティングを継続的に行うことも効果的です。タイアップ投稿を実施したインフルエンサーの中から、効果が高かった人を継続して起用するのも良いでしょう。

ブランドとのつながりが深まっていることをアピールできますし、それを通じて信頼度も深くなっていく可能性があります。

近いジャンルのインフルエンサー同士で認知されることで、ギフティング施策など規模が大きめのキャンペーンを行った場合に投稿率が上昇しやすくなります。

また投稿形式もタイアップだけではなく、番組ゲスト出演や、ファンミーティングなどコミュニケーションを続けることで、インフルエンサーがブランドのファンとなってくれることもあります。

 

事例:再春館製薬様

下記はインフルエンサーを活用して「ドモホルンリンクル」のリブランディングに挑戦した、再春館製薬所様の事例です。

「無料お試しセット」を訴求したテレビCMによって、ブランドの認知率は非常に高いものの、ブランドや商品そのものに対する理解度が低いという課題がありました。

これまで費用対効果を最重視し、顕在層の無料お試しセット訴求中心のマーケティングを実施してきた同社でしたが、2022年に入って「よりブランドの真価を伝えるためのブランディングに力を入れていこう」という方針転換を行いました。

インフルエンサーの方にドモホルンリンクルの好きなポイントなどをお話しいただくと、それに視聴者の方が共鳴して『私もそこが好きです』『私は何年使っています』といったコメントを入れてくれて、さらにそれを見た未体験の方が『私もお試しセット申し込んでみようかな』と反応してくれて…。視聴者の方同士で刺激しあいながら、すごく良い循環が生まれていたと思います。

THECOO:【施策事例】再春館製薬所様
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まとめ

インフルエンサーマーケティングは、直接的な効果測定が難しい施策です。また定量的な情報だけではなく、信頼度やブランドイメージといった目に見えにくい定性的な効果もあります。こういった目に見えない効果を成果につなげるためにも、参考にしていただけると幸いです。

 

THECOOでは、インフルエンサーマーケティングの代理店として、様々な業界企業様の支援を行っています。ご相談のみでも可能ですので、お気軽にご連絡ください。

 

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