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TikTokらしいコンテンツとは?特徴やコンテンツを作るポイント、広告手法を解説
INDEX
ByteDanceが運営する、動画に特化したSNSであるTikTok。日本では2017年からサービスが提供されはじめ、若年層を中心にさまざまなトレンドやミームが生まれました。TikTokerと呼ばれるインフルエンサー(TikTokではクリエイターと呼ばれる)も登場しており、現在ではTikToker専門の事務所もあるほどです。
しかしながら、若年層の利用者が多いことから、「なんとなく他SNSとは違う」「トレンドを使わないといけない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、TikTokの特徴やTikTokユーザーに受け入れられやすいコンテンツを作るポイント、広告ソリューションをご紹介します。
TikTokとは
TikTokの利用者層
TikTokとは、短尺の縦型動画をシェアすることができ、動画の撮影から編集、投稿まで誰でも簡単に行うことができるSNSプラットフォームです。
2021年8月には国内のアクティブユーザー数が1,700万人を超え、10代〜20代の若年層による利用が多いものの、30代以降も含めて全体的に利用者が増加傾向にあり、現在の利用者平均年齢は36歳となっています。
さまざまなコンテンツが充実
過去にはダンス動画などが流行しましたが、現在ではさまざまなジャンルの動画が投稿されています。これまでの音楽やパフォーマンス系はもちろんのこと、How-toやビューティー・ファッション、グルメ、教育など投稿されるコンテンツが充実してきています。
TikTokの特徴
1. バズが生まれやすいプラットフォーム
TikTokの特徴として、フォロワー数に関係なく拡散力があることです。TikTokを実際に開いてみるとわかる通り、まず目に入るのは「おすすめ」フィードです。
おすすめに表示される動画は、ユーザーの視聴行動から高度にパーソナライズされており、フォローしていないアカウントからの投稿も含めユーザーが興味を持つと推察されるものとなっています。
他のSNSと比較すると、フォロワー数よりも動画1本の視聴者数や視聴時間、反応数などが重要と言われています。そのためフォロワー数が少ないアカウントだったとしても、投稿した動画が多くのユーザーから評価されることで、バズが生まれる可能性があります。
2. 没入して楽しめる
TikTokを使っている周りの人から「昨日TikTokを見ていたんですけど、気づいたら1時間以上たってました…!」といった声を聞いたことはないでしょうか。
前述の通り、TikTokのレコメンドで使われるAIアルゴリズムは、非常に精度の高い関連動画をユーザーごとに表示しています。その精度は、ユーザー自身も気づいていない無意識に近い潜在的な興味関心を解析できるレベルとも言われています。
そのため、ユーザーからすると直感的に興味がひかれるコンテンツが表示され、楽しみながら新しい情報に出会うことで、没入して楽しめる場となっています。
3. 広告の好感度が高く態度変容効果がある
TikTokは自身でスワイプすることで次の動画が表示されます。この能動的なアクションは広告でも同様です。ユーザーが自分に関係あると思った広告や、興味深い広告であればそのまま視聴を続けますし、関係ないと思えばスワイプして次の動画を見ることができます。
広告か通常投稿されたコンテンツかはさほど重要ではなく、TikTokらしいエンターテイメント性の高いコンテンツであれば効果が高いと言われています。従来のカスタマージャーニーのようなファネルごとのタッチポイントを意識したコンテンツではなく、パルス型消費行動に即した感情を動かすコンテンツにすることがポイントです。
TikTokにそったエンターテイメント性の高いコンテンツを広告クリエイティブとすることで、ブランドとの親和性向上や購買意欲の向上など、これまでのデジタル広告とは異なる効果が期待できます。
エンターテイメント性の高いコンテンツとは
エンターテイメント性の高いコンテンツと聞くと、流行っている楽曲やハッシュタグを使って面白おかしな動画にしなければならないのではないか…と心配になる方もいるかもしれませんが、そうではありません。面白さや楽しさの視点はときに必要となりますが、ユーザーが感じる面白さとはTikTok内で起こったトレンドやミームだけではありません。
TikTokに馴染む「生活者目線」
面白さや楽しさ、いわゆるエンターテイメントというのは「消費者の感情をポジティブに動かすこと」です。感情を動かすことで発生するパルス型消費行動を前提にコンテンツを作ることが求められます。
機能的価値の訴求のみでは消費者の心を動かしづらくなっているいま、TikTokではどういったときに感情が揺さぶられるのでしょうか。
1. 新たな発見
TikTokユーザーは、情報ニーズの中に「新しい情報と出会う」ことが挙げられます。潜在的に興味があるものにふれ直感的に共感し、さらにそれがユーザーにとって新たな発見だったとき、面白さや楽しさといった感情が動きます。この直感的な感情のトリガーは、購買などの大きな態度変容を促すことも可能です。
2. 短い時間で没入して楽しめる
感情を動かすには、できる限りそこに集中できる環境を整えることも必要です。注意力を保てる短いコンテンツの中に、ストーリーやユーモア、音楽や音声などを駆使して楽しさや見たくなるような仕掛けを散りばめ、通常のTikTok動画を見ている中で自然と情報を伝えていきます。
3. 信頼できるリアルな意見
嘘のない情報であることはもちろんのこと、その情報が信頼できるかどうかをさまざまな視点から判断しています。例えば、自分と同じような境遇の等身大で正直な投稿であることや、専門的な知識をもっており親近感のあるインフルエンサーからの発信情報であったりなどです。
TikTokらしいコンテンツを作るポイント
1. リサーチをする
まずはTikTokの雰囲気や文化を肌で感じ、トレンドのキャッチアップや、今、流行しているものはなにか、しっかりとリサーチすることです。
ここでのリサーチは、やみくもによく使われているハッシュタグや楽曲を流用するのではなく「自社と同じ業界ではどのようなコンテンツ動画フォーマットがうけているのか」という視点で調査を行っていきます。
可能であれば、普段からTikTokをよく使っている方に参加してもらえるとスムーズです。難しい場合は、クリエイターとのタイアップを検討したり、TikTokクリエイティブセンターのトレンドを参考にすると良いでしょう。
2. ユーザー目線で動画構成を考える
リサーチで得た人気の動画フォーマットやTikTokでの話題やトレンドと、自社の特徴や強みなどをかけ合わせてどのようなメッセージが良いかアイデアを出していきます。
ここでのポイントは「ユーザー目線」を忘れないことです。ユーザーに知ってほしい情報も大切ですが、「ユーザーが知りたい情報は何なのか」「ユーザーがこの情報に出会ったときにどんな感情となるか」を軸に考えることで、コンテンツの表現にも幅ができるでしょう。
3. 検証と改善
動画コンテンツが用意できたら投稿や広告出稿をしてA/Bテストをしながらユーザーの反応を見ます。目的にそったKPIでの比較ももちろん重要ですが、なぜそのコンテンツで成功したのか・失敗したのかといったコンテンツとしての成功・失敗要因の仮説をたて、次回のコンテンツ検証の方向性を明確にすることが大事です。
TikTokの広告ソリューション
ここまで、TikTokのコンテンツについて解説しました。最後に、これらのコンテンツを届ける広告の種類や特徴、出稿方法をご紹介します。
TikTokには、目的や予算に応じたさまざまな広告ソリューションが用意されています。若年層をターゲットとした広告や、認知を目的とした広告などさまざまなシーンで活用できます。
1. ブランド広告
TikTok起動時のトップ画面やフィード内にCPM課金形式で出稿する予約型の広告です。数日間で大量のリーチ数を確保したい、確実にリーチ数を確保したいといった場合に向いています。同時にブランドリフト調査も可能なため、新商品発売や大型SNSキャンペーンなどと相性が良いでしょう。
他にも、ハッシュタグチャレンジやブランドエフェクト(ARなど撮影時に利用できるエフェクト)などといったユーザー参加型の広告施策も用意されています。
出稿方法
ブランド広告の枠には在庫が存在するため、出稿する期間が決まっている場合は早めの申し込みが必要です。TikTok担当または広告代理店から申込みが可能となっています。
2. パフォーマンス広告
ウェブサイトへの誘導やリード獲得、申し込みやアプリダウンロードなどのコンバージョンなど、さまざまな目的別に出稿ができる運用型の広告です。予算やターゲティングなどを自分で決めることができます。
アカウント開設後、審査に通過すればすぐに始めることが可能です。配信期間中も効果にあわせて予算やターゲットなどを調整することができます。
出稿方法
TikTokの広告アカウントを作成することで利用できます。一部の広告メニューを除き、TikTokアカウントを持っていなくても出稿が可能です。広告アカウントを作成すると広告マネージャーと呼ばれる、広告の作成や配信など出稿全般を管理できるようになります。
- 広告マネージャーを開設
ログイン用のIDパスワードや、ビジネス名など必要事項を入力
- 広告マネージャーにログイン後、「広告を作成」を選択
- 表示される画面にそって広告の目的や予算などを設定
SNS広告やリスティング広告の運用が初めての方は「基本クリエイト」を、経験がある人や広告代理店の方は「上級クリエイト」で設定を進めるのがおすすめです。
4. 支払い方法を設定、広告審査が完了すると配信開始
注意点
TikTokの広告ポリシーに抵触しない動画コンテンツが必要です。広告審査チェックリスト
他SNS広告などと異なる点として、一貫したバックグラウンドオーディオ(ミュージックまたはサウンド)を使用していること、何らかの音声が入っている必要があります。業種や配信する国によっては、広告自体が禁止されていたり、制限がある場合があるため事前に確認しておきましょう。
3. Spark Ads
TikTokには「SparkAds」と呼ばれる、通常投稿を広告として配信できる広告ソリューションがあります。自社のビジネスアカウントで投稿したコンテンツを広告として配信したり、インフルエンサーマーケティングなどでタイアップしたクリエイターの投稿を配信するなどが可能です。ブランド広告やパフォーマンス広告と違って、一般投稿に近い動画を広告として利用するため、より自然な視聴態度でエンゲージメントが期待できます。
また通常の広告SparkAdsでは、ユーザーのインタラクションや見れるデータが異なります。
ユーザーインタラクション
- Spark Ads以外の広告:
- CTA・プロフィール画像・ニックネーム・広告キャプションをクリック、または左にスワイプしてランディングページ・アプリインストールページに移動。
- Spark Ads:
- CTAボタンと広告キャプションをクリックして、広告のランディングページ(存在する場合)に移動。
- プロフィール画像・ニックネームをクリック、または左にスワイプして、動画所有者のプロフィールページに移動。
- プロフィール画像の「+」マークをクリックして、アカウントをフォロー。
- 楽曲・歌手名・音楽ディスクのアイコンをクリックして、音楽ページに移動(この音楽機能は現在一部ユーザーにのみ提供されています。詳細は、営業担当者にお問い合わせください)。
データ指標
- Spark Ads以外の広告:
- 有料クリック数:CTAボタン・広告キャプション・ニックネーム・プロフィール画像に記録されたクリック数および左にスワイプされた回数。
- 有料いいね数:ユーザーが有料広告を見てから1日以内に、動画クリエイティブが獲得したいいねの数です。
- 有料シェア数:ユーザーが有料広告を見てから1日以内に、動画クリエイティブがシェアされた回数です。
- 有料コメント数:ユーザーが有料広告を視聴してから1日以内に、動画クリエイティブへ追加されたコメントの数。
- Spark Ads:
- 有料クリック数:CTAボタンおよび広告キャプションに記録されたクリック数。
- 音楽クリック数:音楽ディスクのアイコンと音楽タイトルに記録されたクリックの回数。
- 有料いいね数:ユーザーが有料広告を見てから1日以内に、動画クリエイティブが獲得したいいねの数です。
- 有料シェア数:ユーザーが有料広告を見てから1日以内に、動画クリエイティブがシェアされた回数です。
- 有料フォロワー数:ユーザーが有料広告を見てから1日以内に、新たに獲得されたフォロワー数です。
- 有料プロフィール訪問数:キャンペーン期間中、有料広告により誘導されたプロフィール訪問数。
- 有料コメント数:ユーザーが有料広告を視聴してから1日以内に、動画クリエイティブへ追加されたコメントの数。
- アンカークリック数:おすすめページ内のSpark Ads動画のアンカーがクリックされた回数。
- アンカークリック率:アンカークリック数÷アンカーインプレッション。
出稿方法
クリエイターの投稿をSparkAdsとして利用したい場合、投稿したクリエイターの許可が必要です。
クリエイター側の操作
クリエイターは、タイアップ設定と広告設定を行う必要があります。
▼タイアップ設定
タイアップ設定とは、投稿する動画がPRであることをユーザーに表示するための設定です。SparkeAdsの利用有無にかかわらず、タイアップ投稿の場合は必ずオンにしましょう。その他、#PRやマーケティング主体の表記についての詳細はこちらを参考にしてください。
▼広告設定
広告設定とは、投稿を広告利用することおよび利用期間の設定を行うものです。SparkAdsを行う場合はこちらが必須となります。
広告主側の操作
クリエイターから動画コードが発行、共有されたら、クリエイティブとして登録を行います。
- TikTok広告マネージャーにログインし、「ツール」から「クリエイティブライブラリ」を選択
- サイドメニューから「SparkAds投稿」を選択
- 「権限申請」を選択し、共有された動画コードを入力し「検索」
4. 投稿内容を確認し問題がなければ「確認」
注意点
クリエイターとタイアップを行う際に、SparkAdsを実施するケースは多くあります。
基本的にタイアップ投稿後に広告配信を行いますが、事前にSparkAdsを実施するかどうか決めておくほうが良いでしょう。
なぜならば、通常投稿と広告は審査ポリシーが異なるため、通常投稿では問題がなくとも広告では審査NGとなってしまうケースがあります。例えば、設定したリンク先に掲載されていない他社製品の映り込みなどです。
投稿されてからの動画修正は難しいため、少しでもSparkAdsを検討しているのであれば、あらかじめ伝えておき、広告審査ポリシーに準じた動画を制作してもらうようにしましょう。
まとめ
利用者の年齢幅が広がってきているとはいえ、まだまだ若年層の利用が多いTikTok。トレンドやミームなどの情報が先行しがちですが、さまざまな活用法が広がっています。ぜひ自社の業界での活用事例があるのか、どのようなコンテンツを作成しているのかなど、興味を持っていただけると幸いです。
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