インフルエンサーマーケティングはSNSマーケティングの手法のひとつであり、市場規模をみても年々インフルエンサーマーケティングに予算を投資する企業が増えています。社内でインフルエンサーマーケティングを検討したり、実際に取り組んだことがあるという担当者の方もいるのではないでしょうか。しかし同時に「成果が感じられなかった」「効果があったのかよくわからずに終わった」という声も聞かれるようになりました。


この記事では、先日公開した「成果をきちんと判断するために 「運用型」インフルエンサーマーケティング」のホワイトペーパーを元に、運用型インフルエンサーマーケティングの解説や背景などをご紹介します。

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運用型インフルエンサーマーケティングとは

名前から連想できるかもしれませんが、運用型インフルエンサーマーケティングとは「運用型広告」のように、PDCAを回しながら継続的に広告を実施して最適化を目指すことです。

インフルエンサーマーケティングは、日本で注目されるようになってからしばらく、繁忙期のみ実施するなど単発施策として活用されるケースが多くみられました。もちろん、そういった活用方法も有効ですが、市場の成長とともにノウハウが蓄積されてきた今、継続的にインフルエンサーマーケティングに取り組む企業が増えています。

インフルエンサーマーケティングでの継続的な広告とは?

継続的といっても、運用型広告のように常時配信し続ける広告ではありません。SNSプラットフォームや企画内容によっても前後しますが、インフルエンサーマーケティングは与件整理〜投稿されるまでおおよそ1〜2ヶ月ほどかかります。そのため、インフルエンサーマーケティングを定期的に行ってる企業でも早くて1ヶ月ごとで実施されています。

このように、企業や商材のトレンドにあわせ年間を通して定期的に実施することを意味します。

継続的に実施する理由

そもそもなぜ継続的に実施すると良いのでしょうか。その理由のひとつに、インフルエンサーマーケティングは直接的な計測が困難であることが挙げられます。

例として、Google AdsやSNS広告の計測方法と比較するとわかりやすいでしょう。

上記のような運用型広告では、タグを設置したりアプリストアと連携してコンバージョンを計測していると思います。

Cookie問題などで昔よりも正確性は落ちていますが、それでも上記の広告から接点をもった消費者のコンバージョン情報は取得できますし、解析ツールと照らし合わせればさらに深い分析が可能です。

対して、SNSの投稿からの動線はどうでしょうか。

公式アカウントからのウェブサイトへの動線設置などはされている企業も多いと思いますが、そこから来訪した人たちのうち、何人がインフルエンサーの投稿を見たのでしょうか。このように、SNSの仕様によって取得できるデータには限界があります。さらに、PR投稿は第三者(インフルエンサーのアカウント)による投稿です。自身で運営するSNSアカウント以上にデータ取得が難しくなります。

また、消費者の購買行動が複雑となっていることもあげられます。

例えば、PR投稿で気になる商品を見かけたとき、その人はどういった行動をとっているのかご存知でしょうか。

下記は、PR投稿をみて商品サービスに興味をもった後に、とったことがある行動を複数回答で質問したデータです。

出典:インフルエンサーのPR投稿を通じた影響力調査

このように、さまざまな行動が考えられますがそのほとんどが計測が難しいのが現状です。PR投稿に計測用リンクを設置したとしても、そこから得られる数字は消費者行動のほんの一部でしかありません。消費者の行動フェーズも心理状況も異なるため、比較すること自体が難しいのです。

では、インフルエンサーマーケティングに継続的に取り組んでいる企業はどのように施策を評価しているのでしょうか。

インフルエンサーマーケティングの成果を評価するには

複数のKPIを確認

まず取得可能なデータからKPIを設定します。よくみられるポイントとしては、再生数やリーチ数、リンククリック数、キャンペーンコードの使用数などがあげられます。

ここで抑えておきたい前提として、目的にそったKPIだけではなく、どこでどのような効果をもたらしているのか細かくチェックをすることが求められます。

例えば、インフルエンサーマーケティングの目的が認知だったとします。さまざまな企業課題に応じて細かいKPIは変動すると思いますが、インフルエンサーマーケティングにおいてはリーチ数やインプレッション数などの投稿指標が重要となってくるのではないでしょうか。


しかし、投稿指標だけに着目すれば良いという訳ではありません。なぜならば、インフルエンサーマーケティングは大きな態度変容をもたらす可能性もあるからです。

また、商材によってはパルス型消費行動とよばれるように、瞬間的に買いたい気持ちになり、買いたいと思う商品を発見し、その瞬間に買い物を終わらせるといった消費行動もあります。


もちろん目的にそった指標を重要視することは大事ですが、最初のうちはさまざまな角度からデータを分析して、インフルエンサーがどのような効果をもたらしたのか把握するところから始めることが大切です。

施策評価のために

インフルエンサーマーケティングは効果計測が他の広告と比べて難しいこと、そのためにKPI設定が容易ではないことをご紹介しました。そのため、継続的にインフルエンサーマーケティングを行い、最適化を目指す「運用」が推奨されます。

KPI設定のためのテストマーケティング

はじめてインフルエンサーマーケティングを実施する場合は、KPI設定のためにテストマーケティングから始めることをおすすめします。
最初のデータを指標として最適化を進めながら、社内にあるアクセスデータなどと照らし合わせながら分析を行い、KPI設定をしていきます。

最適化をめざしてPDCAを実施

KPI設定がまとまったら、次はインフルエンサーマーケティング自体の最適化をします。起用するインフルエンサーのカテゴリやジャンルをテストしながら最適化を行っていきます。
その中で、新たなKPIが見つかるかもしれません。定期的な分析は継続して行う方がよいでしょう。

目的に応じた拡大

最適化が進んで安定する頃には、ある程度SNS上にもコンテンツが増えていると思います。そこから先は、目的に応じて新たなインフルエンサーのカテゴリに挑戦するのも良いでしょうし、UGC増加を目指してマイクロインフルエンサーの起用やギフティングなどを実施していくのも良いでしょう。


インフルエンサーマーケティングにおけるPDCAの回し方や、最適化へのテスト方法はホワイトペーパーで詳しくご紹介していますので、ぜひご活用ください。

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