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AIによる生成動画の増加

「Gemini」「ChatGPT」「Grok」のような生成AIは様々な利用方法があります。情報整理や課題解決など人それぞれにあった使用方法があり、質問すればするほど学習していく機能です。AIはそれぞれ凄まじい速さで進化し、その使い勝手は日々上昇し続けています。X社は「Grok」で「コンパニオン機能」を追加し、使用するユーザーのコンパニオンの扱い方を反映するような、独自の発達をするAIも導入しています。また、現在のSNSではユーザーが見ている動画をAIが学習し、それぞれにパーソナライズされた動画のおすすめをユーザーに提供するというシステムになっています。以下の表からは生成AIサービスの需要が毎年増えていることが分かります。

出典:「2024年度 生成AIサービス利用動向に関する調査 」ICT総研 ICT Research & Consulting URL:https://ictr.co.jp/report/20240830.html/ 2025/8/22閲覧)

2020年に予測されるAI利用者は275万人であるのに対し、2024年には1924万人となっています。4年間で約7倍に増えている利用者数はこれからも毎年増えていくことが予想されています。そして、AIの使用が増加している今、動画生成におけるAIの使用も広まってきています。先日Xでは、投稿された写真を長押しすることでAIが想定される動画を生成してくれる機能の導入が示唆されました。Geminiでも同様に写真から動画を作れるようになり、TikTokでも「AIエフェクト」という画像を動画にする機能が登場しています。次に、そのようなAI利用動画の増加について予測を紹介します。

急成長を続けるAI動画の「現在地」と「未来予測」

AIによる生成動画についてですが、市場の大きな成長が予測されています。以下の記事ではアメリカや中国から日本まで、どの国でも1年間当たりのAI生成動画の成長率が大幅に上がることが予測されていることを示しています。

米国市場は1億8,500万米ドルと推定、中国はCAGR19.4%で成長予測
米国の人工知能映像ジェネレーター市場は、2024年に1億8,500万米ドルと推定されます。世界第2位の経済大国である中国は、分析期間2024-2030年のCAGRが19.4%で、2030年には3億3,080万米ドルの市場規模に達すると予測されています。その他の注目すべき地域別市場としては、日本とカナダがあり、分析期間中のCAGRはそれぞれ19.6%と17.6%と予測されています。欧州では、ドイツがCAGR約14.8%で成長すると予測されています。

引用:人工知能映像ジェネレーターの世界市場 株式会社グローバルインフォメーションhttps://www.gii.co.jp/report/go1791486-artificial-intelligence-video-generators.html)

このように日本でも年間19.6%ずつ市場が拡大していくことが予測されているAI生成動画ですが、現在すでに沢山の動画がAIで作られ、TikTokやInstagramのreel、Youtubeshortで投稿されています。また、同じようにAI生成ボイスも世界中で大きな利用増加が予測されています。以下はAI音声生成の増加が予測されている記事の引用です。

AI音声生成器市場は2024年の30億米ドルから2030年には204億米ドルへと大幅に成長すると予測されています。予測期間中、年平均成長率(CAGR)は37.1%と高い伸びが見込まれています。ビジネス環境における多くの重要な要素が、AI音声生成器市場の成長を後押しすると予想されています。特に自然言語処理(NLP)と機械学習のイノベーションは、スマートデバイスやデジタルアシスタントに対する消費者の関心を著しく高めています。(日本語訳)

(引用:MARKETSANDMARKETS「AI Voice Generator Market worth $20.4 billion by2030」https://www.marketsandmarkets.com/Market-Reports/ai-voice-generator-market-144271159.html 2025年8月26日閲覧)

以上からはAIボイスの利用はこの先も増え続けることが予測できます。AI生成動画・AIボイス動画はともに成長を続けているのです。次に、AI生成動画とAI利用動画のそれぞれの使われ方・インフルエンサーを挙げていきます。

広がる「AI利用動画」の世界:声だけの利用から、映像を創る「AI生成動画」まで

生成AIを利用したクリエイティブを作るインフルエンサーについて紹介をしていきます。AI利用動画のクリエイターとは「imma」のようなバーチャルインフルエンサーではなく、実在する投稿主が投稿にAIを利用するインフルエンサーを指します。AIボイス等を使ったAI利用動画の中には、テキストの入力により動画を作るAI生成動画が含まれています。また、AI生成動画は、以下の機能が組み合わされて使われています。

・Text-to-Video(文字から動画を生成)
・Video-to-Video (元の動画を別のスタイルに変換)
・Audio-to-Video (音声から動画を生成)
・Image-to-Video (1枚の画像から動画を生成)

・Image-to-Video

現在のインフルエンサーの投稿ではインフルエンサー本人の実写画像を変化させる動画がありますが、これは「Image-to-Video」の利用です。AI生成機能を利用した動画なので、AI生成動画に区分されます。

・Text-to-Video 

次に、文字から動画を生成する機能を使った動画を紹介します。

こちらは、AIが生成した女性がハンバーグを作る動画です。

食材やフライパン、女性までリアルな映像になっていますが、笑い方や動き方にAI要素が強く感じられます。12万以上の「いいね」がついており、AI動画の中でも高く評価されている動画です。

ガラスでできたパンケーキやドーナツをナイフで切る動画です。

ガラスを切るという人間には不可能な動作をスムーズに行い、視聴者に独特な爽快感を与えます。はちみつでできたキーボードを打つ動画など、現実では不可能なものを作り出せるところがAI生成動画の最大の特徴であり、利点と言えるでしょう。

@ai.lab23 Dreamy Glass Face Makeup ASMR 夢みたいなガラスの顔にメイクするASMR #asmr#satisfying#aiasmr#veo3#oddlysatisfying ♬ オリジナル楽曲 - AI Lab

ガラスの顔にガラスでできた化粧品でお化粧をするという動画です。ガラスから感じられる透明感や。ガラスとガラスがぶつかることで奏でられる音から、視覚・聴覚の両方から視聴者に快感を与えるものとなっています。

先ほども説明した通り、これらの動画は、ほとんどの要素がAIで作られています。AIで全て作られた動画は、普段見られないようなコンテンツの生成が可能です。着々と現実味のある動画の生成が上手くなっているAI生成動画は、動画の質が高い一方で、独自性を持たないコンテンツとなりがちです。生成動画であるため個性を出しにくく、一度流行ったAI動画は他の人により同じようなもの、似たものが作られてしまいます。

AIボイス利用動画と例

以下で紹介するアカウントはAIが作った音声を補助的に使っている動画です。これは上の「Text-to-Video」「Audio-to-Video」等とは別の使い方です。AI利用動画の中でもAI生成機能を使ったものについて紹介していきます。

AIボイスはYoutubeの「ゆっくり解説」でも使われてきた機能です。現在では「おしゃべりひろゆきメーカー」(CoeFont)といったAIボイスが登場するようになり、AI感の低いAIボイスが増えたことで、動画投稿の際に利用しやすくなったことが考えられます。「ゆっくり解説」のAIボイスは多くの人が慣れ親しんだAI感の強いAIボイスであり、現代のAIボイスは自然なAIボイスです。AIボイスの種類が増え、投稿動画に合わせたボイスの使用ができるようになったことで利用しやすさが増したと考えられます。

・「しらすミカン」(AI生成ボイスhttps://coefont.cloud/maker/hiroyuki使用)

斬新なアイデアで実験動画の投稿をしているクリエイターです。

誰も思いつかないけれど、結果が気になる動画を多くあげています。投稿主が登場する部分は手、腕のみで、AIボイスを使用しているため、個人情報はほとんど特定不可能です。

・「飼い主大嫌い系ハムスター」

投稿主とハムスターの「㌧㌧」との会話が高評価な動画です。

ハムスターのアフレコと会話をする投稿主の言葉選びが笑いを呼び、独自の動物系インフルエンサーとしての地位を確立しています。

今回例にあげたインフルエンサーに共通している点としては、独自のコンテンツをAIのボイスを利用して投稿しているという点です。内容をAIに頼っているわけではなく、自分の投稿内容にAIボイスを追加しています。このような動画はアカウントごとの「個性」が現れつつも声や顔といった個人が特定される可能性のある情報を出さずに投稿を可能にするAIの使い方です。また、動画投稿の本人がしっかり登場しないことで、動画の内容に焦点が強く当たっています。しらすミカンさんはアイデアの独自性、飼い主大嫌い系ハムスターさんはハムスターのトントンを中心とした動画を制作することにつながっています。‍

AIによる生成動画のメリット・デメリット

次に、AIを利用またはAIで生成した動画のメリット・デメリットを紹介します。

メリット:高い匿名性・コスト削減

  • コストの大幅な削減

画像1枚や文字だけでも動画の生成ができるため、タレントの起用や撮影、編集にかかる時間・費用を抑えられます。

  • タレントの炎上リスクの回避

実在するタレントやインフルエンサーでなくAIが作った人を起用することで、タレント本人の不祥事による活動休止や人気の急落の可能性がなくなります。これは安定した動      画制作に繋がります。

  • 作れる映像の種類が豊富

AIが作ることのできる映像には限度がありません。上で挙げたガラスを切る動画などの現実には出来ないこともAIの動画なら作れます。リアルな動画からAIだからこそ作るこ  とのできる動画まで、要望通りに作ることができるのです。

  • ターゲットに合った動画の生成が可能

無数の情報を持っていて、パーソナライズを得意とするAIを利用することで、ターゲットに合った動画の生成を行うことができます。

デメリット:個性・ブランドの消失

  • 低い独自性

AI生成動画では、投稿主の声・顔が登場しない分、投稿主の特徴が掴みにくいです。他の人と同じような動画では、視聴者にとって数ある動画のうちの一つと認識されてしまいます。ブランド力が無い点は、他社との差別化が難しいという大きなデメリットといえます。

  • 著作権・肖像権侵害の可能性

AIで作った動画は、作成者が気が付かないうちに他の動画の模倣をしている可能性があります。自分独自の動画を作ったと思っていても、実は他のクリエイターの動画を使っていたというようなことにならないよう、意識した使用が必要となります。

  • 情報量・データの古さがAIの性能を左右

AIは未だ確実な情報提供をする機能ではありません。確実な証拠の無いことを伝えたり、間違っている情報をあたかもあっているように伝えたりと、不確実さが多い機能です。AIの性能によっては期待される効果が得られないこともあります。

AI利用動画によるPRの事例

AIを使用した広告動画について紹介します。

・頑張るクレオパトラ🌙さん

ひろゆきメーカーを使用した広告です。美容関係の動画に敢えてひろゆき氏の声を使うことで、そのミスマッチさが強く目を引く動画となっています。

現在は上記のようにボイスメーカのみを利用した動画が多いですが、全てAIを利用した広告動画を作ることも可能です。これは、AIを利用して動画を生成してくれるサイトやアプリが増加しているためです。AIを利用することで、動画作成の際のタレント起用による予算を削減できたり、専門的な知識がなくても動画作成ができたりするため、この先広告動画として利用が増える可能性が見込まれます。

まとめ

本記事では、AI動画・音声市場が急成長する中、その活用法を「AIボイス」による匿名での活動と、「完全AI生成」による斬新な映像表現に大別して述べてきました。これらは新たな創造性を可能にする一方、クリエイターの独自性喪失や著作権などのリスクも伴います。結論として、AIは強力なツールですが、自らの個性を「増幅」させるために賢く使うことが成功の鍵であるといえます。

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AI生成動画が急増する理由 :「コスト削減」のメリットに潜む「独自性のジレンマ」とは
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AI生成動画が急増する理由 :「コスト削減」のメリットに潜む「独自性のジレンマ」とは

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INDEX

AIによる生成動画の増加

「Gemini」「ChatGPT」「Grok」のような生成AIは様々な利用方法があります。情報整理や課題解決など人それぞれにあった使用方法があり、質問すればするほど学習していく機能です。AIはそれぞれ凄まじい速さで進化し、その使い勝手は日々上昇し続けています。X社は「Grok」で「コンパニオン機能」を追加し、使用するユーザーのコンパニオンの扱い方を反映するような、独自の発達をするAIも導入しています。また、現在のSNSではユーザーが見ている動画をAIが学習し、それぞれにパーソナライズされた動画のおすすめをユーザーに提供するというシステムになっています。以下の表からは生成AIサービスの需要が毎年増えていることが分かります。

出典:「2024年度 生成AIサービス利用動向に関する調査 」ICT総研 ICT Research & Consulting URL:https://ictr.co.jp/report/20240830.html/ 2025/8/22閲覧)

2020年に予測されるAI利用者は275万人であるのに対し、2024年には1924万人となっています。4年間で約7倍に増えている利用者数はこれからも毎年増えていくことが予想されています。そして、AIの使用が増加している今、動画生成におけるAIの使用も広まってきています。先日Xでは、投稿された写真を長押しすることでAIが想定される動画を生成してくれる機能の導入が示唆されました。Geminiでも同様に写真から動画を作れるようになり、TikTokでも「AIエフェクト」という画像を動画にする機能が登場しています。次に、そのようなAI利用動画の増加について予測を紹介します。

急成長を続けるAI動画の「現在地」と「未来予測」

AIによる生成動画についてですが、市場の大きな成長が予測されています。以下の記事ではアメリカや中国から日本まで、どの国でも1年間当たりのAI生成動画の成長率が大幅に上がることが予測されていることを示しています。

米国市場は1億8,500万米ドルと推定、中国はCAGR19.4%で成長予測
米国の人工知能映像ジェネレーター市場は、2024年に1億8,500万米ドルと推定されます。世界第2位の経済大国である中国は、分析期間2024-2030年のCAGRが19.4%で、2030年には3億3,080万米ドルの市場規模に達すると予測されています。その他の注目すべき地域別市場としては、日本とカナダがあり、分析期間中のCAGRはそれぞれ19.6%と17.6%と予測されています。欧州では、ドイツがCAGR約14.8%で成長すると予測されています。

引用:人工知能映像ジェネレーターの世界市場 株式会社グローバルインフォメーションhttps://www.gii.co.jp/report/go1791486-artificial-intelligence-video-generators.html)

このように日本でも年間19.6%ずつ市場が拡大していくことが予測されているAI生成動画ですが、現在すでに沢山の動画がAIで作られ、TikTokやInstagramのreel、Youtubeshortで投稿されています。また、同じようにAI生成ボイスも世界中で大きな利用増加が予測されています。以下はAI音声生成の増加が予測されている記事の引用です。

AI音声生成器市場は2024年の30億米ドルから2030年には204億米ドルへと大幅に成長すると予測されています。予測期間中、年平均成長率(CAGR)は37.1%と高い伸びが見込まれています。ビジネス環境における多くの重要な要素が、AI音声生成器市場の成長を後押しすると予想されています。特に自然言語処理(NLP)と機械学習のイノベーションは、スマートデバイスやデジタルアシスタントに対する消費者の関心を著しく高めています。(日本語訳)

(引用:MARKETSANDMARKETS「AI Voice Generator Market worth $20.4 billion by2030」https://www.marketsandmarkets.com/Market-Reports/ai-voice-generator-market-144271159.html 2025年8月26日閲覧)

以上からはAIボイスの利用はこの先も増え続けることが予測できます。AI生成動画・AIボイス動画はともに成長を続けているのです。次に、AI生成動画とAI利用動画のそれぞれの使われ方・インフルエンサーを挙げていきます。

広がる「AI利用動画」の世界:声だけの利用から、映像を創る「AI生成動画」まで

生成AIを利用したクリエイティブを作るインフルエンサーについて紹介をしていきます。AI利用動画のクリエイターとは「imma」のようなバーチャルインフルエンサーではなく、実在する投稿主が投稿にAIを利用するインフルエンサーを指します。AIボイス等を使ったAI利用動画の中には、テキストの入力により動画を作るAI生成動画が含まれています。また、AI生成動画は、以下の機能が組み合わされて使われています。

・Text-to-Video(文字から動画を生成)
・Video-to-Video (元の動画を別のスタイルに変換)
・Audio-to-Video (音声から動画を生成)
・Image-to-Video (1枚の画像から動画を生成)

・Image-to-Video

現在のインフルエンサーの投稿ではインフルエンサー本人の実写画像を変化させる動画がありますが、これは「Image-to-Video」の利用です。AI生成機能を利用した動画なので、AI生成動画に区分されます。

・Text-to-Video 

次に、文字から動画を生成する機能を使った動画を紹介します。

こちらは、AIが生成した女性がハンバーグを作る動画です。

食材やフライパン、女性までリアルな映像になっていますが、笑い方や動き方にAI要素が強く感じられます。12万以上の「いいね」がついており、AI動画の中でも高く評価されている動画です。

ガラスでできたパンケーキやドーナツをナイフで切る動画です。

ガラスを切るという人間には不可能な動作をスムーズに行い、視聴者に独特な爽快感を与えます。はちみつでできたキーボードを打つ動画など、現実では不可能なものを作り出せるところがAI生成動画の最大の特徴であり、利点と言えるでしょう。

@ai.lab23 Dreamy Glass Face Makeup ASMR 夢みたいなガラスの顔にメイクするASMR #asmr#satisfying#aiasmr#veo3#oddlysatisfying ♬ オリジナル楽曲 - AI Lab

ガラスの顔にガラスでできた化粧品でお化粧をするという動画です。ガラスから感じられる透明感や。ガラスとガラスがぶつかることで奏でられる音から、視覚・聴覚の両方から視聴者に快感を与えるものとなっています。

先ほども説明した通り、これらの動画は、ほとんどの要素がAIで作られています。AIで全て作られた動画は、普段見られないようなコンテンツの生成が可能です。着々と現実味のある動画の生成が上手くなっているAI生成動画は、動画の質が高い一方で、独自性を持たないコンテンツとなりがちです。生成動画であるため個性を出しにくく、一度流行ったAI動画は他の人により同じようなもの、似たものが作られてしまいます。

AIボイス利用動画と例

以下で紹介するアカウントはAIが作った音声を補助的に使っている動画です。これは上の「Text-to-Video」「Audio-to-Video」等とは別の使い方です。AI利用動画の中でもAI生成機能を使ったものについて紹介していきます。

AIボイスはYoutubeの「ゆっくり解説」でも使われてきた機能です。現在では「おしゃべりひろゆきメーカー」(CoeFont)といったAIボイスが登場するようになり、AI感の低いAIボイスが増えたことで、動画投稿の際に利用しやすくなったことが考えられます。「ゆっくり解説」のAIボイスは多くの人が慣れ親しんだAI感の強いAIボイスであり、現代のAIボイスは自然なAIボイスです。AIボイスの種類が増え、投稿動画に合わせたボイスの使用ができるようになったことで利用しやすさが増したと考えられます。

・「しらすミカン」(AI生成ボイスhttps://coefont.cloud/maker/hiroyuki使用)

斬新なアイデアで実験動画の投稿をしているクリエイターです。

誰も思いつかないけれど、結果が気になる動画を多くあげています。投稿主が登場する部分は手、腕のみで、AIボイスを使用しているため、個人情報はほとんど特定不可能です。

・「飼い主大嫌い系ハムスター」

投稿主とハムスターの「㌧㌧」との会話が高評価な動画です。

ハムスターのアフレコと会話をする投稿主の言葉選びが笑いを呼び、独自の動物系インフルエンサーとしての地位を確立しています。

今回例にあげたインフルエンサーに共通している点としては、独自のコンテンツをAIのボイスを利用して投稿しているという点です。内容をAIに頼っているわけではなく、自分の投稿内容にAIボイスを追加しています。このような動画はアカウントごとの「個性」が現れつつも声や顔といった個人が特定される可能性のある情報を出さずに投稿を可能にするAIの使い方です。また、動画投稿の本人がしっかり登場しないことで、動画の内容に焦点が強く当たっています。しらすミカンさんはアイデアの独自性、飼い主大嫌い系ハムスターさんはハムスターのトントンを中心とした動画を制作することにつながっています。‍

AIによる生成動画のメリット・デメリット

次に、AIを利用またはAIで生成した動画のメリット・デメリットを紹介します。

メリット:高い匿名性・コスト削減

  • コストの大幅な削減

画像1枚や文字だけでも動画の生成ができるため、タレントの起用や撮影、編集にかかる時間・費用を抑えられます。

  • タレントの炎上リスクの回避

実在するタレントやインフルエンサーでなくAIが作った人を起用することで、タレント本人の不祥事による活動休止や人気の急落の可能性がなくなります。これは安定した動      画制作に繋がります。

  • 作れる映像の種類が豊富

AIが作ることのできる映像には限度がありません。上で挙げたガラスを切る動画などの現実には出来ないこともAIの動画なら作れます。リアルな動画からAIだからこそ作るこ  とのできる動画まで、要望通りに作ることができるのです。

  • ターゲットに合った動画の生成が可能

無数の情報を持っていて、パーソナライズを得意とするAIを利用することで、ターゲットに合った動画の生成を行うことができます。

デメリット:個性・ブランドの消失

  • 低い独自性

AI生成動画では、投稿主の声・顔が登場しない分、投稿主の特徴が掴みにくいです。他の人と同じような動画では、視聴者にとって数ある動画のうちの一つと認識されてしまいます。ブランド力が無い点は、他社との差別化が難しいという大きなデメリットといえます。

  • 著作権・肖像権侵害の可能性

AIで作った動画は、作成者が気が付かないうちに他の動画の模倣をしている可能性があります。自分独自の動画を作ったと思っていても、実は他のクリエイターの動画を使っていたというようなことにならないよう、意識した使用が必要となります。

  • 情報量・データの古さがAIの性能を左右

AIは未だ確実な情報提供をする機能ではありません。確実な証拠の無いことを伝えたり、間違っている情報をあたかもあっているように伝えたりと、不確実さが多い機能です。AIの性能によっては期待される効果が得られないこともあります。

AI利用動画によるPRの事例

AIを使用した広告動画について紹介します。

・頑張るクレオパトラ🌙さん

ひろゆきメーカーを使用した広告です。美容関係の動画に敢えてひろゆき氏の声を使うことで、そのミスマッチさが強く目を引く動画となっています。

現在は上記のようにボイスメーカのみを利用した動画が多いですが、全てAIを利用した広告動画を作ることも可能です。これは、AIを利用して動画を生成してくれるサイトやアプリが増加しているためです。AIを利用することで、動画作成の際のタレント起用による予算を削減できたり、専門的な知識がなくても動画作成ができたりするため、この先広告動画として利用が増える可能性が見込まれます。

まとめ

本記事では、AI動画・音声市場が急成長する中、その活用法を「AIボイス」による匿名での活動と、「完全AI生成」による斬新な映像表現に大別して述べてきました。これらは新たな創造性を可能にする一方、クリエイターの独自性喪失や著作権などのリスクも伴います。結論として、AIは強力なツールですが、自らの個性を「増幅」させるために賢く使うことが成功の鍵であるといえます。

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