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年末年始という「売れるべくして売れる時期」

クリスマス、大晦日、お正月と多くのイベントが重なる年末年始。この12月から1月にかけては、1年で最も「商品が売れる時期」です。

この時期に考えられる商品が売れるイベントとしては、以下が挙げられます。

ブラックフライデーは、クリスマスなどその後のイベントのための起爆剤と言われています。クリスマスでは家族・恋人へのプレゼント、年末はボーナスによるお金の余裕に加え、1年間のご褒美で買い物をすることが想定されます。また年始は福袋や初売りでのセールが開催されるため、財布の紐がゆるむ時期といえます。以下のグラフは、経済産業省「商業動態統計」における業種別商業販売額の月別比較をグラフにしたものです。このグラフからは1年間の中で12月が最も商品が売れる季節であることがわかります。

この時期を逃さないように、多くの広告が毎年打ち出されています。インフルエンサーを起用したインターネット広告も多く見られ、その市場は毎年拡大しています。確実なインフルエンサーによる広告を行うには、いつ、どのように行動したら良いのでしょうか。次に、年末年始商戦に向けた企画の時期や方法について紹介していきます。

なぜ、あのブランドは毎年人気インフルエンサーを独占できるのか?:インフルエンサー起用広告の適切な時期と運用法

インフルエンサーを起用した年末年始商戦に取り組む場合、遅くても8〜10月から企画を始めなくてはなりません。これには大きく分けて2つの理由があります。

①同業他社からの依頼が殺到するから
②芸能人ではないインフルエンサーは、一般の人としての生活で忙しい可能性があるから

①同業他社からの依頼が殺到するから

「クリスマスコフレ」のような多くのコスメ商品は、商品の数が多く、商材としてもインフルエンサーマーケティングに深く参入しているものです。よって声をかけられるインフルエンサーも多くなります。結果として、早くインフルエンサーとの契約をしていた会社がインフルエンサーの広告枠を手に入れることができるという流れになります。この波に乗り遅れると、影響力の大きいインフルエンサーの起用ができなかったり、想定していた広告を作れなかったりします。

②芸能人ではないインフルエンサーは、一般の人としての生活で忙しい可能性がある

インフルエンサーは、一般人としての生活の傍らでインフルエンサーを職業としています。実家に帰ったり、年末年始の行事を行わなければならなかったりと、一人一人の忙しさは予想ができません。案件を受けてくれても他の用事で詰まっているためにクリスマスの時期までに間に合わないと言われるかもしれません。また、余裕を持って企画をしないことで商材の発送や運送が滞ったりすると、インフルエンサーの予定以外の要因でイベントに間に合わない可能性があります。

まだ間に合う年末商戦!インフルエンサー契約がダメでも「ギフティング」なら可能性あり!

ギフティングとは、名前の通り、「ギフト=インフルエンサーへのプレゼント」で商品を渡す方法です。投稿はインフルエンサーの任意となるため、クリスマスだからといった時期に縛られることなく行えるPR方法です。ギフティングでは他のPR投稿のように投稿の際の文章を決められたり、投稿内容を決められたりはしません。投稿するか否かもインフルエンサーに委ねられているため、確実にPRを行える方法ではありません。商品を渡すだけの提供方法です。

確実性には欠けますが、ギフティングは時期に縛られない以外にも大きな利点があります。

・投稿は任意であるため、視聴者は案件よりもインフルエンサーが本当に勧めているように感じられる
・有償ギフティングでなければPR分の費用が発生しない

ギフティングは投稿が任意となりますが、商材が日常のVlogの一部に載っていたり、ストーリーに普段使っている愛用品として載ったりとPR投稿をしてくれる可能性があります。そのような投稿の「強制感のなさ」は視聴者に商品の自然な魅力を伝え、販売促進につながることが期待されます。また、案件でないことでインフルエンサーに対する費用は商品分や発送代になります。案件よりも費用を抑えられる点・自然な広告になる可能性がある点は利点と言えます。

インフルエンサーを使った年末年始商戦の広告提案

インフルエンサーを起用した広告について、効果的なものを紹介していきます。

・「今だけ」「このインフルエンサー経由だけ」というような限定的な広告
・クリスマス関連の販促イベントを行い、インフルエンサーを招待しPR
・インフルエンサーとのコラボ商品の発売
・広告感の無さ・さりげなさを生む広告
・商品関連の方を公式アンバサダーに任命
・インフルエンサーの投稿の二次利用
・「今だけ」「このインフルエンサー経由だけ」というような限定的な広告

「期間限定」のセールでは、買いたいという気持ちにさせやすいという「スノッブ効果」について、以下は期間限定と購買意欲についての調査結果の抜粋です。

具体的に期間を表示した場合のほうが、入手可能性の制約が強くなり、心理的反発が強くなると思い仮説を立てたが、結果は異なるものになった。しかし、 期間を表示しないことで次はいつ購入できるか分か らないと感じ、購入したくなるという心理はあまり想定 しておらず、興味深い結果となった。期間を定め、今 しか買えないといった気持ちを誘発するよりも、期間 が分からないことで、次はいつ購入できるかわからないといった気持ちのほうが、消費者の購買意欲を喚起するうえでは有効的であると言えるだろう。一方、一番購入したくないものとしては「1ヶ月限定」と表示され たものであった。理由も今じゃなくても大丈夫であると いったものが多くを占め仮説通りの結果に終わった。 やはり、期間の長さが限定性の強さに関わり、消費者の購買意欲に影響を与えていると言えるだろう。

引用:園部 達哉(2018)「期間限定商品が消費者の心理状態に及ぼす影響」会津大学 卒業論文、https://www.jc.u-aizu.ac.jp/news/management/gr/2018/29.pdf、(2025年9月2日閲覧)

以上の調査からは、「1ヶ月」といった長い期間の設定ではなく、「期間限定」と書かれて限定の日にちがわからないような限定の表示が最も購入意欲を掻き立てることがわかっています。その次に購買意欲を掻き立てる表示は「1日限定」でした。よって、「今だけ」「このストーリーだけ」のように、期間限定の期間を短くしたり、曖昧にしたりすることで、視聴者に「今すぐやらなければ」と思わせ、より多くの購買に繋げることができるようになります。

クリスマス関連の販促イベントを行い、インフルエンサーを招待しPR

冬になると、クリスマスマーケットについての投稿が多く見られます。

冬のイベント一覧や、おすすめのクリスマスマーケットについて様々な情報を得ることになります。そのような時期に合わせ、「クリスマス限定商品の紹介イベント」を行うことで、商品の認知度向上や、イベントを通した販売促進に繋がります。また、このイベントについて、「デートの一環」「子連れの方に最適」等の対象によってPRをしてもらうインフルエンサーを変えることで、イベントを行う商材と関連性の高い消費者に直接的に情報を届けることが可能になります。

@hidamari_date 行きたいと思ったら「🙌」ってコメントしてね☺️✨ #レゴフェスティバルボタニカルガーデン 📍場所 東京都千代田区丸の内2-4-1 マルキューブ 📅期間 8月1日(金)〜8月24日(日) 🚃最寄駅 東京駅 ⏰時間 【1回目】17:00~17:30  【2回目】17:30~18:00 【3回目】18:00~18:30  【4回目】18:30~19:00 【5回目】19:00~19:30  【6回目】19:30~20:00 今週のデートが最高の思い出になりますように💭 ............................................………………………… \次のお休みどこ行く?をすぐ解決!/ お出かけ大好きなカップル ひだまり(@hidamari_date )です🌻 このアカウントは ▶首都圏の面白いデートスポットを知りたい! ▶デートスポットの本音レビューが見たい! ▶デートがマンネリしてきた・・・ そんなカップルにおすすめ🥰 投稿が気に入ったら いいね・フォロー・コメント・DMしてくれると嬉しいです☺️🙌 ............................................………………………… #東京デート#デートスポット#都内おでかけ#体験デート#期間限定#レゴ##LEGO ♬ オリジナル楽曲 - ひだまり|東京発おでかけカップル☀️

この動画では、「LEGO」で花束を作れるイベントについての紹介がされています。大人向けのイベントということで対象にぴったりな大人のカップルを起用していて、コメント欄でもイベントについて補足説明や質問への応答を行っています。子供向けの商品が多い「LEGO」でもターゲットの違いによって起用するインフルエンサーを変えていて、この商材は大人向けのLEGOとしてとても有名になりました。この事例からは、商材にあったインフルエンサーの起用が効果的であることがわかります。

このようなイベントに伴い、商材のプレゼントや抽選を行うことで、より多くの来場者を得られると予想できます。

・インフルエンサーとのコラボ商品の発売

引用:味の素株式会社「味の素㈱初のインフルエンサー協業クリスマスイベント開催(中略)食卓がワンランクアップするモテクリスマスレシピ」PR TIMES、2022年11月24日。(2025年9月18日閲覧、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000092524.html)

紹介するコラボは、双松桃子さんと味の素とのコラボです。料理を投稿しているインフルエンサーに味の素を使ったクリスマスレシピを投稿してもらうというコラボ方法になっています。紹介された料理を作りたいと思った視聴者は味の素を買わないと完成しないという状況になることで、PRではありつつも必須な商材になり、効果的な広告であると考えられます。

このように、適したインフルエンサーとのコラボは視聴者の購買意欲を高めます。事例以外にもインフルエンサーが選んだコスメのセットの販売などから今しかない商品という印象を与えることで、より購買意欲を高める販売ができます。

「女子ウケ抜群」「絶対に喜ばれる」など、プレゼント商品の紹介の投稿を行っているアカウントから、プレゼントを考える人は少なくありません。そのような場合は情報収集を目的としてInstagramやTikTokで情報収集を行うため、PR だとしても参考になれば印象は悪くありません。よって、プレゼントに迷っている人が参考にできるような投稿方法であれば、より届きやすく、響きやすい広告になるのではないかと考えられます。

・商品関連の方を公式アンバサダーに任命

フォロワーに関係なく、製品と関わりが深いインフルエンサーをアンバサダーとして起用する販売促進方法です。商材と関わりが深いインフルエンサーであれば、フォロワーが少なくても、フォロワー一人一人の商材に対する熱度の高い人が多い可能性が高いです。また、商品のファンの方に宣伝してもらうことによって、より消費者向けの商材の良さを共有してくれることが予想され、効果的な販売促進が期待できます。

加えて、アンバサダーに任命されたインフルエンサーは期間中に何度も宣伝をしてくれます。時期に合わせた継続的な投稿によって、場面に合わせた視聴者への販売促進をしてもらえることも利点です。このように、商材と深く関わりのある人をアンバサダーとして起用することで、フォロワーの人数に左右されない販売促進が行えます。

・インフルエンサーの投稿の二次利用

モデルを起用した広告よりも、インフルエンサーの投稿の二次利用を行った方が、リアルな使用感や使用場面を視聴者に想像させることができる可能性が高いです。現実的な商材の使用感を見られることは視聴者への印象の残り方も大きく違うと予想されます。また、広告用の画像を撮らずにインフルエンサーの投稿を二次利用することで、費用を抑えられることも大きな利点です。

二次投稿ではSNS上でフォロワー以外にもインフルエンサーの投稿を見てもらうことができるため、インフルエンサー自身の知名度の向上かつ、効果的な投稿をフォロワー以外にも見てもらうことができると考えられます。

インフルエンサーを利用した広告の注意点

・インフルエンサーとの関係構築
・人員確保
・商材の確保
・運送方法の確保
・PR投稿には商品ページに飛べるように
・ステルスマーケティング規制への対応
・インフルエンサーとの関係構築

案件・ギフティングともに、依頼を受けてもらう時には依頼者とインフルエンサーとの信頼感があることが重要です。好きなブランドだと公言していたり、以前からPRをしてくれているブランドの商材の方が引き受けてくれやすいため、インフルエンサーと商材・ブランドとの関係値が重要になります。

・人員確保

ギフティングや案件を行うには、発送に関する仕事を担う多くの人が必要です。案件数が増えると期限までに納品が完了出来なかったり、余裕を持った仕事ができなかったりする可能性が高まります。完全な商材の発送を心掛けるため、適切な人数で挑むことが大切です。

・商材の確保

無事にインフルエンサーに依頼ができたとしても、商材がないという状況では円滑な取引ができません。余裕を持って商材の仕入れを行いましょう。

・運送方法の確保

クリスマス時期の運送の混雑は明らかなので、配達が遅くなっても平気なように余裕を持った発送を心掛ける必要があります。

SNSによっては、PR動画に商品のURLが付けられるものがあります。商品への興味を持ってもらえた時にすぐに商品ページに飛ぶことができると、消費者の商品購入へのハードルが低くなります。可能な場合は投稿にURLをつけてもらうようにしましょう。

・ステルスマーケティング規制への対応

広告であることを明示せずPRすることが「ステルスマーケティング」と呼ばれ、景品表示法違反になってしまうことがあります。ステルスマーケティング規制は2023年10月1日から始まりました。無償であっても有償であっても「#広告」「#pr」というような広告であることを明記しないPR投稿はステルスマーケティング規制に当てはまります。この規制で罰せられる対象は事業者です。インフルエンサーへの依頼をするときは、依頼時に必ず表記ルールを伝え、徹底してもらいましょう。

もっと知りたい

ステマ規制とその対応策については以下のページもご覧ください。

【資料】ステマ規制目前!インフルエンサーマーケティングに照らし合わせたポイントと対応策

まとめ

本記事では、一年で最も消費が活発になる年末年始商戦を勝ち抜くための、インフルエンサーマーケティングの秘訣について解説しました。

多くの企業が広告に注力するこの時期、影響力の高い人気インフルエンサーのPR枠は秋口には埋まってしまうのが現実です。そのため、成功の第一歩は、競合に先駆けて8月〜10月に企画を始動させる計画性にあります。

しかし、もし出遅れてしまったとしても、諦める必要はありません。有償のPR案件という形にこだわらず、「ギフティング」という手法であれば、今からでもインフルエンサーにアプローチできる可能性が十分にあります。 ギフティングによる「広告感のない」自然な紹介は、かえって消費者の心に響くことも少なくありません。

今回ご紹介した「限定性を活用したPR」や「コラボ商品の開発」「公式アンバサダーの任命」といった多様な施策の中から、自社のブランドや商品に合ったものを見つけ出すことが重要です。そして、どの施策を実行する上でも、人員・在庫の確保といった土台となる準備を怠らないようにしましょう。

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INDEX

年末年始という「売れるべくして売れる時期」

クリスマス、大晦日、お正月と多くのイベントが重なる年末年始。この12月から1月にかけては、1年で最も「商品が売れる時期」です。

この時期に考えられる商品が売れるイベントとしては、以下が挙げられます。

ブラックフライデーは、クリスマスなどその後のイベントのための起爆剤と言われています。クリスマスでは家族・恋人へのプレゼント、年末はボーナスによるお金の余裕に加え、1年間のご褒美で買い物をすることが想定されます。また年始は福袋や初売りでのセールが開催されるため、財布の紐がゆるむ時期といえます。以下のグラフは、経済産業省「商業動態統計」における業種別商業販売額の月別比較をグラフにしたものです。このグラフからは1年間の中で12月が最も商品が売れる季節であることがわかります。

この時期を逃さないように、多くの広告が毎年打ち出されています。インフルエンサーを起用したインターネット広告も多く見られ、その市場は毎年拡大しています。確実なインフルエンサーによる広告を行うには、いつ、どのように行動したら良いのでしょうか。次に、年末年始商戦に向けた企画の時期や方法について紹介していきます。

なぜ、あのブランドは毎年人気インフルエンサーを独占できるのか?:インフルエンサー起用広告の適切な時期と運用法

インフルエンサーを起用した年末年始商戦に取り組む場合、遅くても8〜10月から企画を始めなくてはなりません。これには大きく分けて2つの理由があります。

①同業他社からの依頼が殺到するから
②芸能人ではないインフルエンサーは、一般の人としての生活で忙しい可能性があるから

①同業他社からの依頼が殺到するから

「クリスマスコフレ」のような多くのコスメ商品は、商品の数が多く、商材としてもインフルエンサーマーケティングに深く参入しているものです。よって声をかけられるインフルエンサーも多くなります。結果として、早くインフルエンサーとの契約をしていた会社がインフルエンサーの広告枠を手に入れることができるという流れになります。この波に乗り遅れると、影響力の大きいインフルエンサーの起用ができなかったり、想定していた広告を作れなかったりします。

②芸能人ではないインフルエンサーは、一般の人としての生活で忙しい可能性がある

インフルエンサーは、一般人としての生活の傍らでインフルエンサーを職業としています。実家に帰ったり、年末年始の行事を行わなければならなかったりと、一人一人の忙しさは予想ができません。案件を受けてくれても他の用事で詰まっているためにクリスマスの時期までに間に合わないと言われるかもしれません。また、余裕を持って企画をしないことで商材の発送や運送が滞ったりすると、インフルエンサーの予定以外の要因でイベントに間に合わない可能性があります。

まだ間に合う年末商戦!インフルエンサー契約がダメでも「ギフティング」なら可能性あり!

ギフティングとは、名前の通り、「ギフト=インフルエンサーへのプレゼント」で商品を渡す方法です。投稿はインフルエンサーの任意となるため、クリスマスだからといった時期に縛られることなく行えるPR方法です。ギフティングでは他のPR投稿のように投稿の際の文章を決められたり、投稿内容を決められたりはしません。投稿するか否かもインフルエンサーに委ねられているため、確実にPRを行える方法ではありません。商品を渡すだけの提供方法です。

確実性には欠けますが、ギフティングは時期に縛られない以外にも大きな利点があります。

・投稿は任意であるため、視聴者は案件よりもインフルエンサーが本当に勧めているように感じられる
・有償ギフティングでなければPR分の費用が発生しない

ギフティングは投稿が任意となりますが、商材が日常のVlogの一部に載っていたり、ストーリーに普段使っている愛用品として載ったりとPR投稿をしてくれる可能性があります。そのような投稿の「強制感のなさ」は視聴者に商品の自然な魅力を伝え、販売促進につながることが期待されます。また、案件でないことでインフルエンサーに対する費用は商品分や発送代になります。案件よりも費用を抑えられる点・自然な広告になる可能性がある点は利点と言えます。

インフルエンサーを使った年末年始商戦の広告提案

インフルエンサーを起用した広告について、効果的なものを紹介していきます。

・「今だけ」「このインフルエンサー経由だけ」というような限定的な広告
・クリスマス関連の販促イベントを行い、インフルエンサーを招待しPR
・インフルエンサーとのコラボ商品の発売
・広告感の無さ・さりげなさを生む広告
・商品関連の方を公式アンバサダーに任命
・インフルエンサーの投稿の二次利用
・「今だけ」「このインフルエンサー経由だけ」というような限定的な広告

「期間限定」のセールでは、買いたいという気持ちにさせやすいという「スノッブ効果」について、以下は期間限定と購買意欲についての調査結果の抜粋です。

具体的に期間を表示した場合のほうが、入手可能性の制約が強くなり、心理的反発が強くなると思い仮説を立てたが、結果は異なるものになった。しかし、 期間を表示しないことで次はいつ購入できるか分か らないと感じ、購入したくなるという心理はあまり想定 しておらず、興味深い結果となった。期間を定め、今 しか買えないといった気持ちを誘発するよりも、期間 が分からないことで、次はいつ購入できるかわからないといった気持ちのほうが、消費者の購買意欲を喚起するうえでは有効的であると言えるだろう。一方、一番購入したくないものとしては「1ヶ月限定」と表示され たものであった。理由も今じゃなくても大丈夫であると いったものが多くを占め仮説通りの結果に終わった。 やはり、期間の長さが限定性の強さに関わり、消費者の購買意欲に影響を与えていると言えるだろう。

引用:園部 達哉(2018)「期間限定商品が消費者の心理状態に及ぼす影響」会津大学 卒業論文、https://www.jc.u-aizu.ac.jp/news/management/gr/2018/29.pdf、(2025年9月2日閲覧)

以上の調査からは、「1ヶ月」といった長い期間の設定ではなく、「期間限定」と書かれて限定の日にちがわからないような限定の表示が最も購入意欲を掻き立てることがわかっています。その次に購買意欲を掻き立てる表示は「1日限定」でした。よって、「今だけ」「このストーリーだけ」のように、期間限定の期間を短くしたり、曖昧にしたりすることで、視聴者に「今すぐやらなければ」と思わせ、より多くの購買に繋げることができるようになります。

クリスマス関連の販促イベントを行い、インフルエンサーを招待しPR

冬になると、クリスマスマーケットについての投稿が多く見られます。

冬のイベント一覧や、おすすめのクリスマスマーケットについて様々な情報を得ることになります。そのような時期に合わせ、「クリスマス限定商品の紹介イベント」を行うことで、商品の認知度向上や、イベントを通した販売促進に繋がります。また、このイベントについて、「デートの一環」「子連れの方に最適」等の対象によってPRをしてもらうインフルエンサーを変えることで、イベントを行う商材と関連性の高い消費者に直接的に情報を届けることが可能になります。

@hidamari_date 行きたいと思ったら「🙌」ってコメントしてね☺️✨ #レゴフェスティバルボタニカルガーデン 📍場所 東京都千代田区丸の内2-4-1 マルキューブ 📅期間 8月1日(金)〜8月24日(日) 🚃最寄駅 東京駅 ⏰時間 【1回目】17:00~17:30  【2回目】17:30~18:00 【3回目】18:00~18:30  【4回目】18:30~19:00 【5回目】19:00~19:30  【6回目】19:30~20:00 今週のデートが最高の思い出になりますように💭 ............................................………………………… \次のお休みどこ行く?をすぐ解決!/ お出かけ大好きなカップル ひだまり(@hidamari_date )です🌻 このアカウントは ▶首都圏の面白いデートスポットを知りたい! ▶デートスポットの本音レビューが見たい! ▶デートがマンネリしてきた・・・ そんなカップルにおすすめ🥰 投稿が気に入ったら いいね・フォロー・コメント・DMしてくれると嬉しいです☺️🙌 ............................................………………………… #東京デート#デートスポット#都内おでかけ#体験デート#期間限定#レゴ##LEGO ♬ オリジナル楽曲 - ひだまり|東京発おでかけカップル☀️

この動画では、「LEGO」で花束を作れるイベントについての紹介がされています。大人向けのイベントということで対象にぴったりな大人のカップルを起用していて、コメント欄でもイベントについて補足説明や質問への応答を行っています。子供向けの商品が多い「LEGO」でもターゲットの違いによって起用するインフルエンサーを変えていて、この商材は大人向けのLEGOとしてとても有名になりました。この事例からは、商材にあったインフルエンサーの起用が効果的であることがわかります。

このようなイベントに伴い、商材のプレゼントや抽選を行うことで、より多くの来場者を得られると予想できます。

・インフルエンサーとのコラボ商品の発売

引用:味の素株式会社「味の素㈱初のインフルエンサー協業クリスマスイベント開催(中略)食卓がワンランクアップするモテクリスマスレシピ」PR TIMES、2022年11月24日。(2025年9月18日閲覧、https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000092524.html)

紹介するコラボは、双松桃子さんと味の素とのコラボです。料理を投稿しているインフルエンサーに味の素を使ったクリスマスレシピを投稿してもらうというコラボ方法になっています。紹介された料理を作りたいと思った視聴者は味の素を買わないと完成しないという状況になることで、PRではありつつも必須な商材になり、効果的な広告であると考えられます。

このように、適したインフルエンサーとのコラボは視聴者の購買意欲を高めます。事例以外にもインフルエンサーが選んだコスメのセットの販売などから今しかない商品という印象を与えることで、より購買意欲を高める販売ができます。

「女子ウケ抜群」「絶対に喜ばれる」など、プレゼント商品の紹介の投稿を行っているアカウントから、プレゼントを考える人は少なくありません。そのような場合は情報収集を目的としてInstagramやTikTokで情報収集を行うため、PR だとしても参考になれば印象は悪くありません。よって、プレゼントに迷っている人が参考にできるような投稿方法であれば、より届きやすく、響きやすい広告になるのではないかと考えられます。

・商品関連の方を公式アンバサダーに任命

フォロワーに関係なく、製品と関わりが深いインフルエンサーをアンバサダーとして起用する販売促進方法です。商材と関わりが深いインフルエンサーであれば、フォロワーが少なくても、フォロワー一人一人の商材に対する熱度の高い人が多い可能性が高いです。また、商品のファンの方に宣伝してもらうことによって、より消費者向けの商材の良さを共有してくれることが予想され、効果的な販売促進が期待できます。

加えて、アンバサダーに任命されたインフルエンサーは期間中に何度も宣伝をしてくれます。時期に合わせた継続的な投稿によって、場面に合わせた視聴者への販売促進をしてもらえることも利点です。このように、商材と深く関わりのある人をアンバサダーとして起用することで、フォロワーの人数に左右されない販売促進が行えます。

・インフルエンサーの投稿の二次利用

モデルを起用した広告よりも、インフルエンサーの投稿の二次利用を行った方が、リアルな使用感や使用場面を視聴者に想像させることができる可能性が高いです。現実的な商材の使用感を見られることは視聴者への印象の残り方も大きく違うと予想されます。また、広告用の画像を撮らずにインフルエンサーの投稿を二次利用することで、費用を抑えられることも大きな利点です。

二次投稿ではSNS上でフォロワー以外にもインフルエンサーの投稿を見てもらうことができるため、インフルエンサー自身の知名度の向上かつ、効果的な投稿をフォロワー以外にも見てもらうことができると考えられます。

インフルエンサーを利用した広告の注意点

・インフルエンサーとの関係構築
・人員確保
・商材の確保
・運送方法の確保
・PR投稿には商品ページに飛べるように
・ステルスマーケティング規制への対応
・インフルエンサーとの関係構築

案件・ギフティングともに、依頼を受けてもらう時には依頼者とインフルエンサーとの信頼感があることが重要です。好きなブランドだと公言していたり、以前からPRをしてくれているブランドの商材の方が引き受けてくれやすいため、インフルエンサーと商材・ブランドとの関係値が重要になります。

・人員確保

ギフティングや案件を行うには、発送に関する仕事を担う多くの人が必要です。案件数が増えると期限までに納品が完了出来なかったり、余裕を持った仕事ができなかったりする可能性が高まります。完全な商材の発送を心掛けるため、適切な人数で挑むことが大切です。

・商材の確保

無事にインフルエンサーに依頼ができたとしても、商材がないという状況では円滑な取引ができません。余裕を持って商材の仕入れを行いましょう。

・運送方法の確保

クリスマス時期の運送の混雑は明らかなので、配達が遅くなっても平気なように余裕を持った発送を心掛ける必要があります。

SNSによっては、PR動画に商品のURLが付けられるものがあります。商品への興味を持ってもらえた時にすぐに商品ページに飛ぶことができると、消費者の商品購入へのハードルが低くなります。可能な場合は投稿にURLをつけてもらうようにしましょう。

・ステルスマーケティング規制への対応

広告であることを明示せずPRすることが「ステルスマーケティング」と呼ばれ、景品表示法違反になってしまうことがあります。ステルスマーケティング規制は2023年10月1日から始まりました。無償であっても有償であっても「#広告」「#pr」というような広告であることを明記しないPR投稿はステルスマーケティング規制に当てはまります。この規制で罰せられる対象は事業者です。インフルエンサーへの依頼をするときは、依頼時に必ず表記ルールを伝え、徹底してもらいましょう。

もっと知りたい

ステマ規制とその対応策については以下のページもご覧ください。

【資料】ステマ規制目前!インフルエンサーマーケティングに照らし合わせたポイントと対応策

まとめ

本記事では、一年で最も消費が活発になる年末年始商戦を勝ち抜くための、インフルエンサーマーケティングの秘訣について解説しました。

多くの企業が広告に注力するこの時期、影響力の高い人気インフルエンサーのPR枠は秋口には埋まってしまうのが現実です。そのため、成功の第一歩は、競合に先駆けて8月〜10月に企画を始動させる計画性にあります。

しかし、もし出遅れてしまったとしても、諦める必要はありません。有償のPR案件という形にこだわらず、「ギフティング」という手法であれば、今からでもインフルエンサーにアプローチできる可能性が十分にあります。 ギフティングによる「広告感のない」自然な紹介は、かえって消費者の心に響くことも少なくありません。

今回ご紹介した「限定性を活用したPR」や「コラボ商品の開発」「公式アンバサダーの任命」といった多様な施策の中から、自社のブランドや商品に合ったものを見つけ出すことが重要です。そして、どの施策を実行する上でも、人員・在庫の確保といった土台となる準備を怠らないようにしましょう。

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